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特産品研究レポート⑦大寒の日1/20は甘酒の日免疫力アップに発酵飲料[かごしま甘酒] を発表しました

サクサク食べる! 米麹と水だけ! 火入れしてない生!
個性さまざま、かごしまの地甘酒

一年じゅうで最も寒さの厳しい15日間といわれる「大寒」は二十四節気のひとつ。今年の大寒の日は1月20日で、大寒の日は「甘酒の日」でもあります。

豊富なアミノ酸やビタミン類から「食べる点滴」として2017年大ブームになった甘酒ですが、発酵食品ブームにのり、美容や健康の観点から、拡大した市場は免疫力アップの面でも支持され、ほぼそのまま継続されているようです。

かご市では鹿児島県内で製造された各種甘酒商品を取りそろえており、特に冬場は売れ行き好調な時期となっています。

0:かごしま甘酒レポート 目次

1:歴史に見る甘酒~鹿児島の行事にも欠かせない甘酒
2:甘酒トピックス
3:メイドイン鹿児島の甘酒
4:好みの甘酒の見つけ方

1:歴史に見る甘酒~鹿児島の行事にも欠かせない甘酒

甘酒の歴史を調べると、『日本の食文化史年表』(吉川弘文館)に

717年(養老元年)12.22美濃、立春の明け方に当耆郡(たぎぐん)の醴泉(れいせん)をくみ、醴酒(あまざけ)用に京都に貢進するよう命じられる~『続日本紀』
※当耆郡:岐阜県美濃国にあった郡   ※醴:さけ、あまざけ、うまい水、あまい水の意

と古くから飲用されていた記録が多く残っています。近代では今も東京の神田明神前で営業を続ける甘酒屋「天野屋」について下記の記載があります。

1846年(弘化3年)江戸神田明神前にて、甘酒屋天野屋開業

江戸時代には甘酒が一般化し飲用に加えて料理やまんじゅうにも活用されるなど用途が広がっていきました。江戸時代初期までは夏場の栄養摂取飲料(夏バテ防止)という用い方がメインだったものが、江戸中期になると主に冬場に売られるようになり、年中用いられるようになりました。

「甘酒は、豊作祝いのほぜ祭りにつきもので…」
「高隈では旧九月九日に秋祭りをする。この日どりは地域により異なる。甘酒や赤飯をたくさんつくり、豊かな収穫に感謝して仏様や神様に供える」

という記述が『聞き書 鹿児島の食事』(農山漁村文化協会)に見られ、ここ鹿児島においても暮らしに密接な飲み物だったことがわかります。

2:甘酒トピックス

1)発酵商品としての甘酒
発酵食品というと「納豆・味噌・ヨーグルト」等を思い浮かべる人が多いのですが、実は甘酒も発酵食品。腸の調子を整える「腸活」として甘酒を召し上がる方も多いようです。

2)米麹甘酒と酒粕甘酒
甘酒の原料には大きく「米麹」と「酒粕」の2種類があります。
米麹甘酒:ノンアルコール・砂糖不使用
→米麹等にお湯を加え麹菌の働きが活発になる60度前後を保つことで、米のデンプンが分解されブドウ糖やオリゴ糖となり、それが自然な甘みとなります。
酒粕甘酒:アルコールが残る、甘みを加える
→日本酒の搾りかす酒粕を水で割り甘みをつけて作るので独特の深いコクと香りがあります。

3)飲む点滴と言われるのは米麹甘酒
2017年の甘酒ブームのときには「飲む点滴」と呼ばれ、年配者の栄養摂取にも適するとされた甘酒は米麹甘酒です。酒粕甘酒が苦手な人も米麹甘酒は好きな人もあり、まずは一度お試しください。飲まず嫌いから脱出できるはず!?

4)調味料としての甘酒
自然な甘さや発酵食品という点が評価され、自然派の調味料として使う人も増えているようです。甘酒を使うと自然な甘みと同時にとろみも加わるので、煮物にするとタレがとろっと馴染んだり、肉や魚を漬け込むと柔らかく仕上がる、スイーツの砂糖代わりなる点がその理由のようです。

3:メイドイン鹿児島の「かごしま甘酒」

鹿児島でも甘酒は作られており、ローカルブランドの甘酒として親しまれています。かご市でも毎週のように購入される方もあり根強い人気を実感。1000年以上前からある甘酒ですが、2017年のブームで再度光があたり、今はすっかり定着している様子がうかがえます。全国的にも各地の食品製造メーカー、味噌・日本酒・焼酎メーカーがローカルブランドの甘酒を作っています。

4:好みの甘酒の見つけ方

○注目ポイント1:米粒感

【米粒感有り】①あまざけ、②猩々農園がつくったあまざけ
【米粒感無し】④家族の甘酒、⑤生甘酒

同じ甘酒でも米粒感が商品により異なります。
米粒感が好きな方は①②、
米粒感が無いほうをお好みの方は④⑤がおすすめになります。
→④はさらさら、⑤は米粒感はないながらクリームポテトのようにどろっとしています。

○注目ポイント2:作り手

同じドリンクタイプの②「猩々農園が作ったあまざけ」と⑤「家族の甘酒」ですが、
②猩々農園:米農家
④西酒造:焼酎メーカー
とそれぞれベースとなる事業が異なります。だからなのか、甘酒もその特徴が反映され、②猩々農園の甘酒はもち米の米粒感が少し残り米のうまさが感じられ、④西酒造の家族の甘酒は米麹と水だけで作られており麹の香りが際立つドリンクになっています。

○注目ポイント3:携帯しやすさ

【携帯しやすい・毎日定量1本】②猩々農園がつくったあまざけ、③食べる甘酒さつまの雪、④家族の甘酒
【家利用に適・甘味料として料理にも】①あま酒(はつゆき屋)、⑤生甘酒

2017年の甘酒ブーム以降、発酵食品への注目もあって甘酒を飲用する人は増えており、市場規模もブーム以前の数倍と言われています。

その結果、家だけでなく仕事場でも甘酒を飲む人、毎日1本健康のため飲む人も増えてきました。少量パックの飲み切りサイズは日々の健康習慣に取り入れやすく、最近増えている形態です。

使い方によって商品パッケージの形状やストレート/濃縮を選んでください。

●かごしま特産品研究所について

鹿児島県商工会連合会が運営する店舗「かご市」で、県内特産品を深く知り”おいしく楽しく”盛り上げる調査・研究・発信を行うチーム。

 ①特産品のトレンドや利用方法の調査・研究
 ②特産品の特長や購入者の調査・研究
 ③特産品が生み出される背景・製造者の調査・研究

所長:山崎道夫(かごしま特産品市場・かご市支配人)
主席研究員:鳥丸亮(鹿児島県商工会連合会)
研究員:中島秋津子(株式会社STUDIO K)
研究員:縄田倫靖(NAWAGATE株式会社)

●本件のお問合わせ先

かごしま特産品市場「かご市」、及び同研究所に関わるお問い合わせは下記にて承ります。 
研究員 中島秋津子(スタジオK内)
HPから:スタジオK問い合わせ窓口より
お電話で:099-203-0477
※月~金9:00~18:00

かごしま特産品研究所