かごしま特産品研究所

特産品研究レポート㉔【6/18は父の日】お父さんもきっと喜ぶ「肉系惣菜特産品」

かご市の人気商品からお父さんが好きな時に食べやすい鹿児島の味、肉系惣菜の特産品を調査しました。

コロナ禍中から、「鶏の炭火焼」商品が年間ランキングに入るなど売行好調であることは、このニュースレター内でもお知らせしてまいりました。

改めて「炭火焼を含む肉系惣菜」商品を分析したところ、肉系惣菜全体で約4倍に売上伸長、注目の特産品ジャンルとわかりました。

詰合せをプレゼントしたり、 夕食のひと皿に加えたり、 父の日にぴったりの肉系惣菜特産品について分析したニュースレターです。

1:かご市の肉系惣菜特産品は約4倍の売上増!

コロナ禍で急増し、今はすっかり定着の肉系惣菜特産品

下図1はコロナ前の2019年度を100とした時の売上推移を示した図です。コロナ初年度の2020年度、お店を開けられない時期もありながらわずかに増加。2021年度からは大幅な増収です。

コロナ禍で自宅食が増えた中、地元鹿児島のお客様が外食の代わりに、GO TO Travel等の旅行者も、惣菜系特産品を「鹿児島と言えば肉なので」と選ぶ方が増えてきました。

そしてコロナ禍対応がひと段落した今年2023年春以降も、肉系惣菜は順調にお買い求めいただいています。「おかず・つまみになる肉系特産品」の売行きは、外食しづらいコロナ禍だけの限定的現象ではなく地元の方にも観光客にも定着、市場が拡大したと考えています。

とんこつ・鶏手羽・炭火焼、注目はとんこつ!

かご市で取り扱う肉系惣菜を「とんこつ、鶏手羽、炭火焼」にわけてデータ分析したものが下図2です。なんと、とんこつ・炭火焼は約5倍、鶏手羽は約2倍の伸びを示しており、かご市内の他商品と比べても著しい伸びとなっています。

とんこつはプレゼント向けパッケージが高評価

伸長著しいとんこつジャンルで注目したいのはそのパッケージ(次ページ写真参照)。天然の竹皮やシックな黒袋に包まれており、「人に差し上げやすい、喜んでもらえそう」という声も聞かれます。そして見た目だけでなく食べても◎。ナンコツ部分までトロっと柔らかく調理されたとんこつは、鹿児島ならではの味。お酒に合うこと間違いなしです。

2:【とんこつ】見た目も味も◎、注目の肉系惣菜特産品

差し上げやすいパッケージだけでなく、とろっとろに煮込まれた味が自慢のこの2点。鹿児島ならではの味をご自宅で。

左:トカラ列島とんこつ(¥700:トカラタカラ果樹園)
右:黒豚なん骨みそ煮(¥600:㈱丸八)

3:【鶏手羽】焼き派と煮派、好みで選ぶ手羽先

地元鹿児島のお客様から「お父さんが好きで常備している」というコメントをいただく手羽先2種。肉が骨から外れやすく食べやすいので、手軽なおつまみに。

左:鶏手羽焼(¥399)
右:鶏手羽煮(¥410)
※いずれも㈱エヌチキン

4:【炭火焼】手軽なおつまみ、ストック食にも便利

鶏に加え黒豚のバリエーションもある炭火焼。食べてみるといずれも(あ、思ったより柔らかい)と思うはず。炭火の薫りも楽しめる、ありがたい特産品。

左上:鳥将軍炙り焼き(¥540:㈱エヌチキン)
右上:やごろう豚炭火焼(¥540:㈲大成畜産)
左下:赤鶏さつまハラミ炭火焼(¥400:赤鶏農業協同組合)
右下:鶏もも炭火焼(¥216:㈱エヌチキン)

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特産品研究レポート㉓【5/28は縄文杉が発見された日】屋久島を暮らしに「屋久杉工芸」

1966年5月28日、『縄文杉』が発見されました。

当時、上屋久町職員だった岩川貞次さんが、山中を調査の末たどり着いた古き巨木。『縄文杉』と呼ばれるその杉は、確認されている屋久杉の中で最大のものであり、樹齢は2000年以上とも7000年とも言われています。

屋久杉は標高500m以上の山間部に自生し、屋久島の豊富な水に恵まれつつも、栄養の少ない岩地という地形的特性もあり、通常の杉よりも成長がゆっくり、その分年輪が緻密で樹脂が多いという特徴があります。

その美しい木目により、屋久杉は工芸品として親しまれてきました。現在は生態系保全のため伐採は禁止され、倒木等だけを用いて作られています。

屋久島のシンボルのような存在の『縄文杉』が発見された5月28日にちなみ、暮らしに取り入れやすい屋久杉の工芸品をご紹介します。

1:屋久杉工芸小物の人気アイテム~かご市データから

箸・コースターなど食卓の小物が人気。

屋久杉の工芸品にはテーブルや飾り棚などの家具が良く知られていますが、かご市の2階にはもう少し手軽に買えて、暮らしの中で使いやすい工芸小物を取りそろえています。ジャンルも箸・カップ・置物・文具・ストラップ・数珠‥‥など多彩。

前年度のジャンル別売上を調べると(下図)、1位:箸・2位:コースター・3位:カップ・器と、いずれも食卓に関わるアイテムとなりました。

注目は「お香・線香」、屋久島の香りで癒されて。

また最近売行きが伸びており注目したいのは「お香・線香」。屋久杉の木粉を原料としてそのほのかな香りを楽しむというもの。

ホームフレグランスやアロマなど「香りグッズ」は全般的に市場が拡大していると言われています。屋久島の悠久の時が流れるイメージでリフレッシュされたり、コロナ禍では、自宅での居心地を良くしたいという気持ちの現れだったかもしれません。

屋久杉=厄が過ぎる、
縁起物としての側面も

屋久杉はその語呂合わせから「厄が過ぎる」と読まれ、縁起物としての意味を込めて、贈りものとして使われることも多い工芸品でもあります。

かご市でも「お世話になった方へ」「古希のお祝いに」と、箸などの屋久杉グッズをお買い求めになるお客様もいらっしゃいます。

2:屋久杉アイテム

▶縁起物としての屋久杉、長寿の願いを箸に込めて

贈り物にも夫婦箸、ねじり箸。屋久杉の箸には、一膳箸・夫婦箸・ねじり箸などの種類があります。

ねじり箸は持ちやすいよう、指に馴染むねじりの窪みが作られています。年をとっても優しい工夫でおいしい食事を…。

ねじり箸夫婦(2200円)
屋久杉一膳箸(1980円)
屋久杉1本箸(440円)

▶暮らしの中で使いやすい、コースター&箸置き

お土産で人気。コースターや箸置きは、小さく・軽く、鹿児島観光のお土産としても便利なアイテム。ハート型の箸置きや和柄のコースターなど、デザインでも楽しんで。

屋久杉和コースター(1100円)
屋久杉コースター(660円)
屋久杉箸置き切子柄(1980円)
屋久杉の箸置き ハート&クローバー(2200円)

▶香りアイテムは人気上昇、お香&お線香

屋久杉の香りでリラックス。屋久杉の粉末を練り込み作られたお香やお線香。豊かな香りを感じてください。

屋久杉お線香(1980円)
dokabai(2200円):屋久杉で作った桜島型のお香立てと屋久杉の粉末を練り込んだお香のセット。「かごしまの新特産品コンクール2021」工芸・生活用品部門、鹿児島県貿易協会会長賞受賞。

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特産品研究レポート㉑ 3/27はさくらの日、特産品の常温おつまみ、売上3倍

3月27日はさくらの植栽・保全に取り組む公益財団法人日本さくらの会が制定した「さくらの日」。今年はお花見を晴れ晴れとした気持ちで楽しもうという人々が増えそうです。

さらにこの時期は学校の卒業・入学、会社や地域の組織での異動など、お祝いや歓送迎会などの集まりも増える時期。

春休みからゴールデンウイークにかけて行楽も本格化していきます。

こんなお花見やプチパーティ、会合飲み、行楽時に便利なのが「常温のおつまみ」。持ち歩きやすく、手軽で、すぐ食べられるとして、かご市でも好評を博しています。

そこで今回は、鹿児島の特産品のうちおつまみ商品を、特に「常温」の商品に限って分析、コロナ禍の影響と新しい商品をご紹介します。

1:常温おつまみ商品はコロナ禍前の約3倍に!

1)食スタイル変化に合致、事業者側の商品開発も進む

2022年の常温おつまみ売上は、コロナ禍前の2019年に比べ約3倍となっています。その背景にあるのがコロナ禍です。外での飲食が減り家飲みが増えたこと、自宅調理が増えて、手間をかけない食事が好まれたことなど、コロナ禍による食事スタイルの変化の影響が、如実に表れていると考えられます。そのような市場動向のなか事業者側の商品開発も進み、2019年の11点から2022年の18点まで常温おつまみジャンルの商品点数も拡大しています。

2)県内在住者も県外観光客も

店舗でお買い求めの様子を見ると、県内在住者はもちろん県外からの観光客の客の方にもお買い求めいただいています。「鹿児島らしいおつまみ特産品、すぐ食べられる鹿児島特産品」という点が、コロナ禍を契機に県外の方にも注目されるようになった可能性も指摘できます。

3)新食スタイルとして定着、販売好調継続中

常温で持ち歩きしやすく、賞味期限も長く、すぐに食べられる手軽さもあり、おつまみはもとより、おやつ代わりに、おかず代わりにという声も聞かれ、幅広い食シーンに対応するのが「常温おつまみ特産品」。コロナ禍での外出制限が縮小された後も本ジャンルの売上は伸び続けており、新しい食スタイルとして定着したとみています。

2:注目の新商品~攻めの常温おつまみ

●リッチかつおチーズ

鰹節やかつお製品を製造・販売する丸俊さんが送り出す、大ヒット商品「そのまま食べるかつおスライス」に続く、鰹節のおつまみ商品の第2弾。
枕崎製造のかつお節とチーズと魚すり身を3層に重ねたおつまみ。鰹節・チーズという旨みだらけのおつまみ。

●おつかま

こちらも大ヒット商品、ブラックペッパーとガーリックの風味が効いた「サラミ風蒲鉾 魚っち」の浜崎蒲鉾店がつくった、常温おつまみ。
「魚っち」の特長ブラックペッパーの風味そのままに、蒲鉾をドライに仕上げたじっくり噛んで味わうおつまみです。

●黒毛和牛モモ赤身ビーフジャーキー

かご市のリピート率上位を誇る「焼豚スライス」を作る焼き豚メーカー、薩摩ファームブロストさんが製造するビーフジャーキー。鹿児島が誇る黒毛和牛のモモ赤身をじっくりとジャーキーに仕立て上げた、黒毛和牛の旨みがあふれでる、贅沢かつ本格感あふれる逸品。

3:かご市からおすすめする常温おつまみ商品

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特産品研究レポート⑳2月9日、霧島神宮・国宝指定1周年で霧島を感じる特産品

2022年2月9日の官報告示により、霧島市の霧島神宮本殿、幣殿、拝殿が国宝に指定されました。

この国宝指定を機会に、鹿児島の人はもとより、観光客の方も、霧島を訪れ霧島神宮に参拝する方が増えているようです。

霧島は古くから高千穂峰などの美しい山々とその自然、そこに抱かれた温泉郷として知られています。そこでは、独自の自然に育まれた特産品。訪れる観光客の方向けのお土産品が作られてきました。

国宝指定一周年の機会をとらえ、霧島を感じる・霧島を味わえる特産品をご紹介いたします。

1:霧島の景色が見えるパッケージ商品

霧島はやはり風光明媚なその景色を欠かすことはできません。霧島を訪れた方が観光の中で見た風景をパッケージに落とし込んだ特産品は、目にも舌にもおいしい商品。持ち帰ったお土産を差し上げたり、食べたりするときに、パッケージのイラストから霧島旅行の話題に花が咲くことでしょう。

●左「とんこつベースの霧島神話豚カレー」(富士食品)

霧島連山のふもと・霧島市で育てられた黒豚ブランド「霧島神話豚」を使ったレトルトカレー。霧島連山と鉾のイラストが売場でも目立っています。

●中「つかえる黒酢」(坂元醸造)

江戸時代後期に創業。海に近い福山町は温暖な気候で、おいしい地下水を活かし、壺畑で自然の力を生かした黒酢づくりが行われています。壺造りの黒酢を使いやすく味付けした調味酢で黒酢ビギナーさんにおすすめ。壺のイラストは壺畑のシンボル。

●右「赤松せんべい」(九面屋)
霧島国立公園内に自生する「赤松」の樹皮に似せたパリッパリの薄焼きせんべい。スタンドパックは、赤松をかぶった坊やのイラストがかわいらしい。

2:冷涼な気候を生かした霧島茶

霧島はその名の通り、霧が多く発生する土地であり、霧島山麓のきれいな水・寒暖差など茶栽培に適した土地です。天然記念物指定の樹齢120年以上という茶の大樹もあり、全国品評会でも産地賞を受賞するなど、その良質さには定評があります。

●左「黒霧島茶」(ヘンタ製茶)

有機物を多く含んだ黒土で栽培された茶。パッケージには霧島山麓の写真があしらわれ、霧島の空気とともにお楽しみいただけます。

●右「さつま縁起物」(末重製茶)

大正12年創業。霧島連山の鉾やミヤマキリシマ、鹿児島の桜島など目にも楽しいイラストでパッケージしたお試しいただきやすい一煎袋(5袋箱・ばら売り、リーフ・ティバッグ、緑茶・ほうじ茶等)。

3:かご市で大人気のさつまいも土産

かご市には県外からの観光客の方も来店されます。お土産を探す観光客に人気なのが霧島市で作られる「タルトじゃっど」。安納芋と紫芋を使ったタルトはさつまいもらしい風味が◎。箱入り(4個)とバラ売りがあり、用途に応じてお買い求めになられます。

●「タルトじゃっど」(徳重製菓とらや)

創業明治17年。霧島市で長く菓子を作り続ける徳重製菓とらやさんを代表するさつまいもを使ったお菓子のお土産です。

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特産品研究レポート⑲生姜商品とスープで冷え対策

鹿児島特産品お土産

光熱費も値上がりする今年の冬は、生姜とスープで体の中から温まろう!

2023年最初のニュースレターのテーマは「冷え対策」。

今年の冬は例年よりも寒いとする予報がでており、12月には降雪した地域もありました。

なかでも寒さが一層厳しくなる1月・大寒に合わせ、体を温める「生姜商品」と「鹿児島食材を用いたスープ」に注目、県内の特産品を調査しました。

光熱費の値上げにより、暖房の料金が気になるところ・・・
ではありますが、生姜商品とスープで体の中から積極的に温めて、寒い冬を乗り切っていただければ…というレポートです。

1:例年最も寒くなるのが1月~今年は寒い冬

●最も寒い1月
南国鹿児島・・・ではありますが、さすがに冬はそれなりに寒くなるのはご存じの通り。年間気温を調べてみると(上左図)、1月がもっとも寒くなる傾向があるようです。

実際12月に降雪があるなど、寒さを実感することが多い今年の冬です。

●特に今年は寒い冬予報

2022年11月22日の気象庁発表(3カ月)では今年は寒くなる予報となっています。

12月から寒く1月から体に堪える寒さ増える
✔気温を月別に見ると、12月は全国的に平年並み、1月は沖縄・奄美、西日本、東日本で平年並みか低く、北日本では平年並みとなるでしょう。
✔12月以降は寒気の影響を受けやすく、急に寒さが厳しくなる日もあり、11月との寒暖差が大きく感じられそうです。
✔厚手のコートやマフラーなど、冬物が欠かせない日が増えるでしょう。急な寒さで体を冷やさないようにご注意ください。

2:鹿児島は生姜の生産量6位

日本には古くに中国から伝わり奈良時代には栽培が始まっていたという生姜ですが、体を温める効果が冷え対策に良いと近年注目されています。

●生姜の働き
漢方の生薬や香辛料として使われますが、血液の循環を高めて発汗・代謝促進や消化促進、食欲増進などの働きが知られています。

●鹿児島での生姜生産
生姜の最大の生産地は高知県ですが、それに続く生産量を誇るいくつかの県のうちの一つが鹿児島県(上右図)です。

かご市でも、薩摩半島・大隅半島・奄美群島等で生産された生姜を使った特産品が集まってきています。

3:鹿児島の生姜商品~香りと辛味をお好みで

生姜の産地の1つでもある鹿児島には、生姜を使った特産品がありますが、その主なジャンルは「パウダー・調味料/紅茶・ドリンク/その他」と大きく3つに分けられます。

試食してみると、いずれも生姜の香りがふわっと広がることが共通しており、「生姜食べてる!飲んでる!」と実感できる点です。

●生姜好きな方におすすめ!
生姜ならではのピリッとした感じは「ジンゲロール・ショウガオール・ジンゲロン」という辛味成分によるもの。生姜パウダー・粉と生姜ドリンクはこの辛味がピリッと効いたタイプです。

【パウダー・調味料】生姜を乾燥パウダーにしたものや、それと黒糖や塩麹を合わせたものなど、料理の調味料的に使いやすいタイプ。

【紅茶・ドリンク】お湯を注ぐだけで飲めるから手軽に生姜を摂取。その代表選手が「生姜紅茶」。「生姜ドリンク」はシークニンなど柑橘ブレンドで料理にも。

【その他】魚の佃煮、レトルトカレーなどの風味付けや臭み消しとして生姜を使用。

4:冬に体をあたためる鹿児島スープ

鹿児島県内の食材を扱った
特色あるスープ商品も県内各地にあります。

その中から特におすすめの商品をご紹介。

●濃厚じゃがいもポタージュ好きにオススメ
島の恵みのポタージュスープ(2袋入)@680
沖永良部島の赤土で育ったじゃがいもで作ったスープ。沖永良部の塩や純黒糖も使い、沖永良部の魅力満載のポタージュスープ。一口食べると「おっ!」、レトルトとは思えない本格的なお味です。

●カップタイプのインスタント鶏飯
奄美風 鶏飯スープ @275
カップの中に乾燥米と具入り粉末スープが入っているこれ1つでインスタント鶏飯を楽しめる。

●お雑煮の出汁は干し海老の鹿児島だから
とんとこ海老のスープ(5袋入) @540
錦江湾でとれるとんとこ海老の旨みをまるごとぎゅっとスープに。ゆずの風味でさっぱりといただけます。スープとしてそのまま飲むだけでなく、お茶づけにしたり食べ方も色々。

また、島の恵みのポタージュ以外のものは個包装入りになっているため、お弁当と一緒にいただくにも便利です。

かごしま特産品研究所

特産品研究レポート⑱2022年 かごしま人気特産品ランキング

◎かごしま特産品研究所では、鹿児島県内の特産品の調査研究を行い、ニュースレターとしてお届けしています。

2022年も12月に入り、残すところ数週間。

そこで、かごしま特産品市場「かご市」の2022年人気特産品ランキングを発表いたします。

上位商品は、定番商品に加え、今年ベスト10入りした商品もあり、コロナ禍から3年目となった今年の新しい動き、そしてコロナ禍での行動が継続している様子も感じさせるものとなりました。

久しぶりの帰省、また遠くに住む方への贈り物をされる方の、お土産選びのヒントにして頂けたら幸いです。

商品はすべて天文館「かご市」にて取り扱っております。

1:2022年間人気特産品ランキングベスト10

今年の見どころ
●1位まるぼうろは、2位ラ・エスプリ生ドレッシングは変わらず。

●加治木まんじゅう、両棒餅が昨年に続きラインクイン。13位にけせんだんご、15位にあくまきもランクインしており、全般的に餅・まんじゅうが順位をアップ。

●昨年「飛ぶように売れてた」赤鶏さつまハラミ炭火焼は11位から5位に!

●久々に水産加工品である練り物「魚っち」がベスト10にランクイン。さつまあげではない新タイプ商品です。

●ラーメンは昨年ベスト10に1品のところ、今年は2品のランクイン。コロナ禍入りの2020年から毎年のようにラーメンジャンルは売上伸ばしています。

2:ランキングに見る今年のトレンド
1)お土産商品の復活~観光客が戻ってきた!

箱入り菓子・ラーメンなど、主としてお土産用でお買い求めいただくことが多い「お土産ジャンル」。

コロナ禍の観光客減少の影響を大きく受けていましたが、今年はコロナ禍前の2019年を超える勢いとなっています。

コロナ禍の反動なのか、ゴールデンウイーク後の5月から観光客のご来店が増え、全国旅行支援がはじまった10月からはさらに増加している状況です。

注目したいのは箱入り菓子の動き。コロナ禍を超え大幅に伸びています。特に箱菓子は「旅行のあと知り合いや会社で配る」用途が多いことから、旅行後のお土産コミュニケーションも復活しつつある様子がうかがえます。

2)ローカル調味料が自宅調理の定番に。

スーパーで買うことが多い調味料ですが、かご市にも各種調味料がそろっています。コロナ禍で自宅調理の増加を背景として、そのアクセントとしてローカル調味料を利用する動きが2021年から見られるようになりました。

地元鹿児島の方は「出身地のもの、地元のもの」など、ご自身の好きな、こだわりの味を探しに来店され、定着している様子がうかがえます。

さらに今年は観光客の方が「ローカルならではの調味料」を「自分向けのお土産」として購入するケースが見られます。

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特産品研究レポート⑰かご市で「鰹節」売行き好調!

11月24日は「いいふし」に語呂合わせした鰹節の日。鹿児島は鰹節生産の4分の3を占める最大の生産地です。

かご市での鰹節系商品の動きは好調。コロナ禍では来店者数の減少の影響がありましたが、2022年度上半期(4~9月)は、2019年度に対して116%と大きく売り上げを伸ばしています。

かご市の販売状況から、注目したい鰹節の利用方法や、関連商品の動きを分析しました。

【トピックス】
1:かご市で鰹節系商品が好調です
2:トッピング利用が増加!?「家庭での簡便調理の強い味方」
3:鰹節系商品いろいろ

1:かご市で鰹節系商品が好調です

鰹節(花削り・本節等)と腹皮の売上が好調!

■鰹節は昨年度11月の鰹節フェア以降売行きが好調となり、今年になってさらに増、V字回復以上の動きを見せています。

その理由として、店舗では
1)昨年の鰹節フェア以降、地元客の購入が増えた
2)今年戻ってきた観光客による鹿児島土産としての購入が増えた
両方の理由で伸びたという感触を持っています。

次の「2」項目のデータも合わせると、コロナ禍で自宅調理が増え、手軽なトッピング食品としての鰹節の購入を後押ししているのではないかと推測しています。

■腹皮は、鰹節には適さないため切り落とす、油分の多い腹部分を活用した商品。

塩で焼いたり炙ったりしたアツアツの腹皮は焼酎のアテやおかずとしても食べられています。

2019年度と比較して売上が3.8倍になっているのは、商品点数が1点→4点と増え、店頭での存在感が出たことと、戻ってきた観光客の方に「ご当地つまみ」としてお買い求めいただいているためと考えています。

2:トッピング利用が増加⁉家庭での簡便調理の強い味方

上グラフの「鰹節」の中をさらに分類すると、
①花削り・糸削り
②本節(削ってない本体そのもの)
③出汁(出汁パックや粉)
の3タイプに分類できます。

このうち最大は花削りや糸削りなどトッピング利用を中心とする商品。

もちろん出汁取り利用もありますが、メインはトッピング利用と言われています。

常備でき、手軽で、出汁が出て、食味を向上させ、具材にもなるという「家庭での簡便調理の強い味方」という位置づけが、コロナ禍で強まっているのかもしれません。

3:鰹節系商品いろいろ

いわゆる鰹節商品に加え、なまり節や副産物の腹皮、そして鹿児島の郷土食・茶節まで
はばひろい鰹節商品をかご市では品揃えしています。

かごしま特産品研究所

特産品研究レポート⑯11/1は本格焼酎の日、鹿児島かご市で注目の焼酎トレンド

1987年に制定された「本格焼酎の日」、毎年さまざまな焼酎イベントが開催され、焼酎ファン・関係者ともに楽しみな時期となっています。この「本格焼酎の日」に合わせ、かご市2階の焼酎コーナーでの焼酎購入スタイルから注目のトレンドを調べました。

この焼酎コーナー、ご利用者の多くは観光客の方。本格焼酎の地元ならではのモノをお探しの方が多いのが特徴。ご相談いただきながらの購入スタイルがメインです。

そんなお客様との店頭のやり取りから見えてきた、これから注目したい焼酎トレンドをご紹介します。

===トピックス===========================
1:原料=焼き芋な焼酎~焼き芋ブームの影響?
2:レア度№1の焼酎~全国唯一の自治体焼酎
3:昔懐かし焼酎の量り売り~SDGsの観点から再注目⁉

1:原料=焼き芋な焼酎~焼き芋ブームの影響⁉


最近ブームの「焼き芋」は食べるだけでなく飲んでもおいしい

最近売場で動きが活発になり始めたのは「焼き芋」を使った焼酎です。もともと芋焼酎はサツマイモが原料ですが、そのサツマイモを焼き芋にした後に仕込んだ焼酎たちです。

焼き芋焼酎に共通なのは「香ばしさある、濃厚な甘い香り」という焼き芋らしさが発揮されたもの。

「焼き芋ブーム」とも言われる今、芋焼酎の新しい魅力を体験してください。

2:レア度№1の焼酎~全国唯一の自治体焼酎

人口200人の離島でサツマイモ栽培から焼酎製造、出荷まで行う物語あるレア焼酎。

来店者の方から最も多い質問の1つは「レアな焼酎はどれ?」です。レアにも色々ありますが、1つの視点として「公設公営」があります。

公設公営「みしま焼酎 無垢の蔵」は、三島村が2018年に稼働を開始した、全国的にも珍しい公設公営の焼酎蔵です。

みしま焼酎プロジェクトは地方創生の一環で、雇用の場創出・定住者の受け入れ・高齢者の生きがいづくり・観光誘致などの目的を持ったプロジェクト。

「焼酎みしま村」は最初は濱田酒造で作られていましたが、三島村のサツマイモと水を使用することを条件として焼酎特区の認定を受け、島内での製造が可能となりました。

商品名:焼酎みしま村      
製造所:みしま焼酎 無垢の蔵
価格税込:990円(180ml)、3700円(720ml)

3:昔懐かし焼酎の計り売り~SDGsの観点から再注目!?

「これは何?」観光客も注目の大きな白甕は焼酎の計り売り。

かご市2階の焼酎コーナーの中心には、大きな白い甕が据えられています。高さ70cm、直径45cmほどの堂々たる大きさの甕で、来店したお客様からもよく質問される、気になる展示です。

これは「焼酎の計り売り」。予めビンやパックに決まった量をパッケージして売るのではなく、購入者の希望の量だけ売る販売方法。

そのメリットは
 1)必要な量だけ購入できる
 2)容器の再利用は環境にやさしい
 3)大きな甕のなかで熟成が進む

熟成したふくよかで飲みやすい飲み口は、焼酎ファンにはたまらないポイントに加え、マイボトルなどで容器のゴミを減らすことができることは、SDGsの観点から、今注目の販売方法と言えそうです。

昔は酒店で当たり前だった!

この計り売り、昔は当たり前のように酒屋の店頭で見られた光景だったとのこと。焼酎に詳しい関係者によると

とのこと。ガラスびんが普及するに従い姿を消した焼酎の計り売りですが、SDGsで注目を浴びる省資源化のトレンドにも合致しており、多くの方に体験していただきたいと考えています。

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●かごしま特産品研究所について
鹿児島県商工会連合会が運営する店舗「かご市」で、県内特産品を深く知り”おいしく楽しく”盛り上げる調査・研究・発信を行うチーム。
①特産品のトレンドや利用方法の調査・研究
②特産品の特長や購入者の調査・研究
③特産品が生み出される背景・製造者の調査・研究
所長:山崎道夫(かごしま特産品市場・かご市支配人)
主席研究員:満留玲子(鹿児島県商工会連合会)
研究員:中島秋津子(株式会社STUDIO K)
研究員:縄田倫靖(NAWAGATE株式会社)

●本件のお問合わせ先
かごしま特産品市場「かご市」、及び同研究所に関わるお問い合わせは下記にて承ります。 
研究員 中島秋津子(スタジオK内)
HPから:STUDIO K問い合わせ窓口より
お電話で:099-203-0477
※月~金9:00~18:00

かごしま特産品研究所

特産品研究レポート⑮ブームの影響⁉売上伸びるさつまいも菓子の特産品

かごしま特産品研究所では、10月13日の「さつまいもの日」に合わせ、さつまいもを使った特産品の動向を調査いたしました。

ご存じの通り鹿児島はさつまいもの一大生産地。ではあるものの、サツマイモ基腐病により、特産品製造を行う事業者からはさつまいも原料の仕入れが不安定になっているという話も聞こえてきます。

そんな中でも、昨今のさつまいもブームもあり注目が集まり販売好調なさつまいも菓子。10月13日のさつまいもの日に合わせ、ぜひご取材くださいませ。

===トピックス===========================
1:鹿児島県は生産量№1
2:10月はさつま芋シーズンの開始月
3:かご市でも販売増!
4:さつまいも菓子9タイプ
===かご市・さつまいもフェア=================

かごしま特産品市場・かご市@天文館では、さつまいもの日に合わせ、さつまいも菓子を集めた「さつまいもフェア」を開催します!
期間:10月1日~31日
※売行により終了が早まることがあります。

1:鹿児島県は生産量№1

鹿児島はさつまいも生産の代表県。全国で生産されるさつまいもは68.7万トン(R2)。そのうち鹿児島県では21.5万トンが生産されており産出額は140億円となっており、都道府県別では最大のさつまいも生産量を誇ります。

2:10月はさつまいもシーズンの開始月

秋~春がさつまいも商品最盛期

秋、さつまいもが収穫されると生のさつまいもや焼き芋、それから干し芋や芋けんぴなど、今年のさつまいも商品が売場に増えていきます。特にさつまいも菓子は「旬」商品、秋から春にかけてが、もっとも品揃えが充実しており、売上も高い期間です。※かご市2019~2021年データ

3:かご市でも販売増!

さつまいも商品は年々売上増、
特産品にもさつまいもブーム⁉

さつまいもシーズンの10~3月の販売状況をみると、年々売上が増えていることがわかります。

鹿児島でもさつまいも専門店ができたように、今は全国的にさつまいもブームと言われており、さつまいも商品への注目が高まり、購入が増えているものと考えられます。

4:さつまいも菓子9タイプ

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●かごしま特産品研究所について
鹿児島県商工会連合会が運営する店舗「かご市」で、県内特産品を深く知り”おいしく楽しく”盛り上げる調査・研究・発信を行うチーム。
①特産品のトレンドや利用方法の調査・研究
②特産品の特長や購入者の調査・研究
③特産品が生み出される背景・製造者の調査・研究
所長:山崎道夫(かごしま特産品市場・かご市支配人)
主席研究員:満留玲子(鹿児島県商工会連合会)
研究員:中島秋津子(株式会社STUDIO K)
研究員:縄田倫靖(NAWAGATE株式会社)

●本件のお問合わせ先
かごしま特産品市場「かご市」、及び同研究所に関わるお問い合わせは下記にて承ります。 
研究員 中島秋津子(スタジオK内)
HPから:STUDIO K問い合わせ窓口より
お電話で:099-203-0477
※月~金9:00~18:00

かごしま特産品研究所

特産品研究レポート⑭9/19は敬老の日、長寿の願いを海老の特産品で

かごしま特産品研究所では、9月19日の敬老の日に合わせ、海老を使った特産品の動向を調査いたしました。

鹿児島ではタカエビ、伊勢海老などの海老が水揚げされており、「鹿児島の味」の一つとなっています。

海老が独特の旨みからいろいろな特産品で活用されていること、その売上が増加傾向にあることがわかり、その要因分析を行っています。

健康長寿の願いを込めた海老の特産品を、敬老の日に合わせてぜひお取り扱いください。

===トピックス===========================
1:海老は健康長寿のシンボル
2:鹿児島は海老の宝庫
3:売上伸びる海老系商品
4:海老のおかず、調味料、つまみ
===プレゼント・発送===========================
かご市では、海老の特産品を含め、敬老の日向けのオリジナルのプレゼントを作ることも可能です。手渡し用のギフトボックス、発送用の宅配発送も可能ですので店頭でお尋ねください。※ギフトボックス、宅配便送料は有料。

1:海老は健康長寿のシンボル

長寿の願いをおめでたい赤い色に込めて。

「海老」の名に「老」という字が使われるのは、腰が曲がっていてひげが長い海老の特長が年配の方のように見え、腰が曲がるような年代まで長生きできますように=「健康で長寿」という願いを込めて、年始のおせちに海老が用いられるようになりました。

また火を入れると姿が赤く染まることから、「紅=めでたい」として、おめでたい場に欠かせない食材としても使われています。

その他脱皮を繰り返すことから、成長や新しい生まれ変わりという意味も持ち、総じておめでたい意味合いで使われるのが海老です。

2:鹿児島は海老の宝庫

タカエビ、伊勢海老、クルマエビ、ナミクダヒゲエビ。
鹿児島でも様々な種類の海老が水揚げされています。

【タカエビ】別名「薩摩の甘えび」とも呼ばれ、お刺身や焼き海老はお雑煮のお出しにも。
【伊勢海老】全国6位の漁獲量(2019年)で、阿久根市や肝付町で伊勢海老祭りも開催。
【クルマエビ】養殖場が鹿児島県内各地に。奄美大島や甑島など離島でも。
【ナミクダヒゲエビ】錦江湾でしか獲れない希少な海老で甘くトロっとした食感。

3:売上伸びる海老系商品

海老を使った商品点数も増加。
鹿児島県内各地から特産品が集まる「かごしま特産品市場・かご市」では、海老を使った特産品も取り扱っています。

その売上は2019年度から売上増が継続。理由としては、下記の理由があるのではないかと考えています。

1)商品点数の増加
特産品の原料に海老を使う商品が、
2019年5点→2020年8点→2021年11点と増加したこと。
新しい特産品原料として、メーカーからの注目が集まっているのかもしれません。

2)コロナ禍でおうちでの食に注目
自宅での料理に変化をつけるため、スーパー等では見られない地元ならではの特産品が選ばれた可能性が考えられます。

4:かご市の海老商品

【たか海老餃子】
タカエビを丸々一尾つかった贅沢な餃子。海老のおだしが餃子の皮に包まれて、お口の中でうまみがはじけます。赤い尻尾が見えるのも海老感満点。
 →㈱照照(鹿児島市)@1000

【冷凍タカエビ】
一尾づつ凍結された袋入り冷凍タカエビ。必要な分だけ取り出して使えるので、少量使うのに便利。
 →みちしお水産(南さつま市)@850

【干したか海老】
干したタカエビの頭。頭ならではのしっかりとしたコクがある出汁がとれます。
 →㈱照照(鹿児島市)@378

【焼海老焦がし醤油】
阿久根産タカエビの旨みが辣油に溶け出して、焦がし醤油の香ばしさがお料理のアクセントに。
 →㈱下園薩男商店(阿久根市)@540

【海老ごま油】
タカエビの旨みが溶け出したごま油。とろりと一滴垂らしてお料理の仕上げに。
 →㈲ケイズコーポレーション(鹿児島市)@864

【焼えびめんつゆ】
焼海老と鰹節のダブルの出汁が効いためんつゆ。ふだんとは一味違うめんつゆ。
 →㈱丸八(鹿児島市)@360

【竜宮城のおつまみ】
タカエビを釜炊き海塩でほんのり味付けして干したもの。大き目の海老で満足感あるおつまみ。
 →㈱照照(鹿児島市)@335

【薩摩海山煎餅 えびしっぽ】
海老をごろんと置いて焼き上げたお煎餅。海老の仮とした食感とうまみで、おつまみ的な仕上がり。
 →まるじゅ本舗(阿久根市)@120

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鹿児島県商工会連合会が運営する店舗「かご市」で、県内特産品を深く知り”おいしく楽しく”盛り上げる調査・研究・発信を行うチーム。
①特産品のトレンドや利用方法の調査・研究
②特産品の特長や購入者の調査・研究
③特産品が生み出される背景・製造者の調査・研究
所長:山崎道夫(かごしま特産品市場・かご市支配人)
主席研究員:満留玲子(鹿児島県商工会連合会)
研究員:中島秋津子(株式会社STUDIO K)
研究員:縄田倫靖(NAWAGATE株式会社)

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研究員 中島秋津子(スタジオK内)
HPから:STUDIO K問い合わせ窓口より
お電話で:099-203-0477
※月~金9:00~18:00

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